ごあいさつ

私たち日本人の日常生活にとって、「紙」と「紙製品」は必需品としてだけでなく、日本の伝統文化を創造し、継承する貴重な素材として、大きな役割を果たしてきました。近年は、世界的な環境保護、エコロジー運動が急速に高まり、「ペーパークラフト」とか「ペーパーアーキテクノロジー」という新しいジャンルが大きなブームになっています。ペーパークラフトは、「立体紙製品」と訳されており、私たちの身の回りを振り返りますと、ディズニーなどのキャラクター商品や店頭のPOP宣伝物、果ては精巧な芸術作品まで、様々なペーパークラフト作品が相次いで誕生しています。
そうした世界的なペーパークラフト・ブームに対応して、このほど「一般社団法人日本ペーパークラフト協会」が発足することになりました。この新しい協会は、伝統文化の創造と継承のほかに、幼児やお年寄りなどの創造性教育の向上、関連産業の振興など、大きな意義を持っています。そして、具体的な事業目的としては、当面、①ペーパークラフトによる創造性教育、社会福祉、文化継承 ②ペーパーアーキテクト(立体紙創作技術者)の人材育成と交流、情報交換、協業の場の提供 ③環境問題、社会問題を啓発する紙製品の開発 ④展示会、研修会などを通じた、産業発展への寄与 ⑤日本の優れたペーパークラフト技術と製品の海外への普及ーーなどが挙げられます。
この協会のホームページでは、今後、ペーパークラフトの最新の作品を画像で積極的に紹介していく予定ですので、ぜひご覧ください。環境問題の解決のために、新たな技術革新により、非常に多くの分野で、産業用や生活用の新素材として「紙製品」が復活しようとしています。どうか、当協会の発足を契機に、法人としても、個人としても、新しい分野に挑戦するために、当協会にご入会いただき、ご活動頂きますようお願い申し上げます。今後とも、絶大なご支援とご協力を重ねてお願いし、会長としての私の挨拶とさせていただきます。


一般社団法人日本ペーパークラフト協会

代表理事・会長

鶴田 卓彦